• 双極性障害について

原因について

頭を抱える男性

概要

双極性障害は、その患者がその病気にかかっていることを発見するのも難しいものですが、原因についてもハッキリしたものは分かっていません。躁鬱病に関する理解があまり浸透していないのは、気分のムラと判断されてしまわれかねない疾患の性質もありながら、原因が確定されていないことも理由として挙げられるでしょう。ただ、完全に何も分かっていないわけではなく、いくつか「これは有力だ」とされている説は提唱されています。

遺伝子が原因

遺伝子のなんらかの異常により、双極性障害にかかりやすいかかかりにくいかが決定されていると考えられています。しかし、一般にいわれている「遺伝型」ではないとされています。遺伝型の場合、異常がある遺伝子はひとつなのですが、一卵性双生児と二卵性双生児の双極性障害の発症率に決定的な差がないことから、いくつかの要因がからみ合って初めて双極性障害が発症するものだと考えられています。ただ、一卵性双生児の片方が双極性障害を発症するともう片方も高い確率で発症する、などの報告から、遺伝子がなんらかの形で関わっているだろうことはほぼ確定的です。

ミトコンドリア

脳内のミトコンドリアに原因があるのではないか、という説があります。ミトコンドリアとは、細胞内に存在し、エネルギー生成とカルシウム濃度調整を司っている小器官です。ミトコンドリアは独自のDNAを保有しており、16,000塩基対ある遺伝子に欠失が見られることと双極性障害に関連性があるとされています。

病気の呼び方と歴史とは

双極性障害とは、少し前まで躁鬱病と言われていた疾患です。落ち込みだけの単極性のうつとは違って、気分が上がる躁の時期と、ガクンと落ち込む鬱の2極性があるため、双極性障害と呼ばれます。また、感情や気分の障害なので、双極性感情障害と呼ぶこともあります。一般的には、躁鬱病の方が馴染みがあるでしょう。 双極性障害は、太古の昔から知られていた病気です。単なる気分のアップダウンとは異なり、治療しないままで放置しておくと、次第に感情の上がり下がりが酷くなり、また発症するサイクルも短くなっていくと言われています。有効な薬がなかった時代と違って、現代では双極性障害の治療に有効な薬物があるので、早期に適切な治療を受けることが大切です。

双極性障害の診断と治療

双極性障害を診断するためには、一度でも躁の時期があることが前提になります。患者さんは、気分が落ち込む鬱の時期に受診することが多いため、双極性障害と気付かずにうつ病の治療をしてしまう事があります。誰が見ても明らかに異常なほどの躁が出現する、1型の双極性障害の場合は、周囲の人が気付いて精神科を受診するように勧めることもあるでしょう。しかし、最近増えている2型の双極性障害の軽い躁の場合は、本人にとって、むしろ普段より仕事や趣味がはかどり楽しい状態なので、病気と思わないことが多いのです。 落ち込みだけのうつ病の治療と、双極性障害の治療は根本的に違います。処方される薬の内容が、うつ病とは全く異なる場合も多く、気分安定化剤の使用がメインになります。 早期診断と治療のために、普段から自分の心のチェックが大切になるでしょう。

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